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現世的な中国の鬼

また、二週間の講習が始まった。

初日は国語で漢文、まず漢文を読む前に中国文化の特質という事について説明してくれた。

鬼というのは霊魂あるいは幽霊ということであるが、これが日本と違いほとんど人間と大差ない。

ある日突然今で今で言うところのオタク(詩を読んでばかりいる人)の独身男のところにある夜妙齢の美女が現れ、妻にしてくれという。でも3年間は自分の姿を光に照らしてみるなという。男との間に一女ももうける。ある夜男はとうとう我慢できず妻の姿を光を照らしてみると。、上半身は肉がついているけれど、下半身は骨だけであった。そしてもう一年我慢してくれれば生き返れたのにといって去っていく、去り際に美しい衣を残し、もし子供を育てられなくなったらこれで生活しなさいといいおく。そして、夫の衣の一部を裂いて持っていく。

生活に行き詰った夫は妻からもらった衣を売る。それを買ったのは大名の家、亡くなった娘に着せてやった衣が手に入ったのをあやしんだ大名は男を捕まえ責めどうして衣を手に入れたか問い詰める。そして娘の墓を暴くと、男の衣の一部が棺のなかに入っている。2人の間の娘も亡くなった娘にそっくりだったので、男は大名の娘婿として認められた。というなんとも都合の良い話。

中国の幽霊は生きた人間との間に子供までもうけてしまうのだ。この話は何か幽霊の話というより、異類婚の話とか雪女などに似ているような気がする。

地上に遺骸がさらされてしまったのに土をかぶせてほおむってあげたお礼に、楊貴妃が一夜を共にしにくるなどという話もあった。

たとえ幽霊でも、美女なら一夜を共にしたいと思うものだろうか?
by whitefullmoon | 2005-08-01 20:43 | 日記