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韓国の北野武監督といわれる監督が作った「悪い男」

本当に悪い男である。暴力によって残酷に女性の人生を狂わせる。

恋人のいる女子大生を自分の昔の彼女に似ているからかどうかはしらないが、自分のものにしてしまおうと、謀略を仕掛けて売春宿に売ってしまう。(まあその設定に少々無理は感じられたが)そして「せめて最初は好きな人に・・・」という彼女の願いを聞き入れるふりをして恋人にあわすが、願いを遂げさせずにすぐ引き離す。泣き泣き客をとる女の姿をマジックミラーの向こうから凝視し続けるだけで、手は出さない男。次第にその男にはめられてその境遇に落とされたと気づく彼女は、最初は男を憎みつつ、男から精神的に離れられなくなってしまう。殺人犯として死刑を宣告された男に面会に行った女は「私をこういう風にしてしまった責任をとらずに勝手に死ぬな。」と叫ぶ。

 そして最後は殺人犯では無かったとわかり釈放された悪い男と、トラックの荷台を使っての売春稼業の旅に出かけてしまう。

 悪い男によって 女は人生を狂わされてしまうのだが、最後にはそれが彼女の真に望むスタイルの生き方のようにされてしまうのだ。

 こんな映画が作られるようになったということは、それだけ韓国の表現の自由が認められているからだろうと思うけれど、ある意味儒教倫理がまだまだ強い韓国にとっては「国辱映画」かもしれない。
by whitefullmoon | 2007-03-19 19:35 | 映画